いただいてます
自宅で整体院を営む友人の、お庭へお邪魔した。
彼は昔からオーガニックに深い関心があり、実践の人でもある。植木や花に対する好みが自分と近くて、剪定も最低限の自然樹形をよしとして、お任せしてくれる。
この日も、これからこのお庭をどうしていきたいかでグッドイメージの広げ合い。お手入れだけしにきたつもりが結局、図面も完成形も決めないまま、あるもの使いの材料でウッドフェンスを作ってしまった。
「この植木のどこを切ったの? て感じの仕上がりが理想なんだよね」と伝えると「オレもいかにも散髪しました、ってのが苦手で床屋へ行かなくなった」と話が通じる。
毎年バッサリ枝を切って、翌年ビヨーンと新しい枝が出て、またバッサリ大量の枝葉ゴミを処分する。ありがちな光景ですが、そういう植木屋はヤダよね、なんて世間話。確かにスッキリした気がしてお金ももらいやすいけど、木の負担はとんでもないし、なにより気分がよくない。
お弁当をもってきてなかったので、昼食どうしようかなコンビニ弁当イヤだなと考えていたら、友人が「簡単でよければ、ついでに作るよ」と言ってくれる。忙しい治療の合間に、彼はいつも自分の食事の準備まで整えている。
ささっと出してくれた、シンプルな食事。食べるにつれ、身体がみるみるあたたかくなり、思わず姿勢を正していた。緊張ではなくリラックスするために、背筋が伸びる。
ちなみに彼の整体院は、身体のバランスを整えるために、矯正ではなく、自然治癒力を高める治療を行なっている。
これか、と感じた。
病気になったら、病院からもらったお薬で症状をおさえて感じなくし続けるのではなく、病気や痛みのもとを探って整える。対症療法ではなく、原因療法。
弱ったり暴れている木に対しても、都会のお庭でゆがんでしまったバランスを整えてあげるだけ。スクスク育つように少し手を添えるだけ。自分の庭木への姿勢を、あらためて確認。
これからは、もっときちんと意識していこう。
なるべく感覚を研いで、よりたくさん感じていよう。ガマンや悪口やウソなどの毒を自分の身体にためないようにしよう。ドロまみれでも心だけは美しく、スクスク生きていられるようにしよう。
そう決意した一日でした。知らない間に、治療もしてもらってたみたい。